はじめに、昨年の2月26日と5月28日の回の内容と重複する部分があります事をご了承ください。
「ジェルコートF」ですが、フッ素、グルコン酸クロルヘキシジン、ポリリン酸ナトリウム(キレート剤として)が含まれています。
[使い方]及び[作用]
・前準備として…
手用の歯ブラシをお使いになる場合、
お湯またはぬるま湯を口に含み、歯そのものを温める。
→ポリリン酸ナトリウムは体温と同程度の温度で最大の効力を発揮します。
電動歯ブラシをお使いになる場合は、歯面にあてがうと一種の摩擦熱が生じますので、前準備は不要です。
・歯ブラシに1センチほどジェルをつける。
★この時にブラシを水で濡らさない事!(薬の濃度が薄まるため。)
・1本1本、順番に磨いていく。
→ポリリン酸ナトリウムが唾液になじみ歯面の汚れを落とすと同時に歯面をコーティングしつつフッ素を取り込み易くします。これにより歯質が強化されます。
→一方歯茎では、唾液になじんだポリリン酸ナトリウムが歯と歯茎の境目の溝(炎症をおこしていれば歯周ポケットと呼ばれます。)にグルコン酸クロルヘキシジンを運んでくれます。
・口をゆすぐのは1回程度に留める。
→薬効成分を口の中に残しておく意味合い。
この行為を寝る前に行い、その後に何も食べる事なく寝て頂くと、
知らない間に口の中に残っているフッ素が歯質を強化してくれると同時に、
歯と歯茎の境目の溝にはグルコン酸クロルヘキシジンが留まり歯周病原菌に作用してくれます。
寝ている時には唾液は出ません。フッ素は濡れている歯面には作用しませんのでこのタイミングで最大の効力を発揮します。
溝にたまっているグルコン酸クロルヘキシジンは、触れなければそこに留まっていますので……
という事です。
欲を言えば、ゆすぎの時にコンクールFを滴下した水を使って頂くと言うことなしです。
学会の回にも少しお話しましたが、
ポリリン酸ナトリウムは単体で効力を発揮する成分ではなく、何かを速やかに運搬したり、浸透させたりする役割がメインです。
ですので、ジェルコートFの成分表示にキレート剤と書いてあるのがその様な理由です。
朝起きた時に口の中のネバネバ感が無くなったと、リピーターの方が多いです。
まだ使われた事のない方限定で、希望者にはサンプルを差し上げます。(残り少)