被せ物を壊し、中を診ると手前の根っこと後ろの根っこの間(根分岐部といいます)はかなり軟らかくなっており、その部分を取り除いてから削って前後の根っこを完全に別々にしてみると、手前の根っこはグラグラでした。
手前の根っこを抜いてみると…前後方向に真っ二つに割れていました。
歯茎の腫れ、痛みの原因はコレだったのです!
(因みに、平面的なレントゲンでは前後方向の破折は判りません。)
根分岐部病変と呼ばれる、根っこの間の炎症もあり、中を掃除をした後、薬を入れて糸で縫合し本日の治療は終了しました。
最終的には…抜いた所の歯茎が治り次第、残した後ろの根っこの部分と抜いた所の手前の歯とを繋いだ形のブリッジにするか、残した根っこの部分と更に後ろの歯とを土台にしたブリッジにするかになります。
強度的には欠損部分を中央に設定する前者のブリッジの方が安定していますが、共に銀色の金属色になりますが保険の範囲内での治療が可能です。
〈後ろ側から見た歯根〉