舌の表面には、舌乳頭と呼ばれる沢山の突起があります。
よって舌乳頭と舌乳頭の間に汚れが溜まる訳ですが、
それを一生懸命取ろうとゴシゴシとブラシをかけると、その刺激で舌乳頭の長さが増すもの、舌乳頭が破壊されるもの…舌の表面は悲惨な状態になります。
舌乳頭の高さが増すと、それらの間は逆に溝が深くなり、余計に汚れが付き易くなり、それを取るためにまたゴシゴシとブラシをかける事を繰り返し、いたちごっこに…。結果、舌痛や味覚を司る「味蕾(みらい)」と呼ばれるものが傷つけられ味覚障害が生じてしまいます。
ドラッグストアに行くと、何種類もの「舌ブラシ」が置いてあり、その値段も様々です。
「口臭予防」と表記されているものがほとんどですが、本当に舌の汚れが口臭の原因となっているのであれば、貴方の舌は見ため的にも大変な状態になっていますよ!
舌の汚れは、虫歯や歯周病とは無関係です。
問題となるのは、ビタミンの欠乏により免疫力の低下された方などが「口腔カンジダ症」と診断された場合で、それらが咽頭癌や食道癌を併発する事があるためです。
舌ブラシは、食後の歯ブラシの様に頻繁に使うべきではないです。
使用すべき方は、やはり介護生活をされている方。次いで入院生活を送られている方。薬の副作用等で唾液の分泌量が少ない方。糖尿病を患っている方。
すなわち、「唾液の量が少ない方」です。