ある男性の患者様が来院されました。
他院にて、
「ここが原因でなかったんだけど、虫歯になってるからやり直しした方が良いと言われ、
麻酔をして金属を外して、白い樹脂を詰め、
家に帰って麻酔が切れたらもの凄く痛くなった。」
「次の日に再度医院に行ったら、咬み合わせを調整してもらい様子を見ていたが、仕事が手につかない程痛いし、上の歯が痛いのか下の歯が痛いのかも判らない程の痛みなので何とかして欲しい。今思うと治療しなければよかった…。」
というお話でした。
拝見すると、
下の大臼歯に確かに樹脂が詰めてありましたが、その下が少し茶色くなっており、そこを叩いて見ると、飛び上がる程の患者様の反応…。
これね、恐らく神経が出ちゃってると思いますよ。
風をかけても凍みるし、麻酔をして取り敢えず樹脂を外してみましょう。
と、麻酔をするにも全く効かず、明らかに歯髄炎です。
まず少し炎症を抑えないと麻酔も効かないので、その日は投薬で終えました。
後日来院され麻酔をし、樹脂を少しずつ削って取ってみると、歯の頭の部分が殆ど樹脂で埋められている感じでした。
患者様にも実際に見て頂きました。
『ここが、ピンクスポット。変な場所じゃなく、この下に血管が通っている神経の管があり、その上に一層歯質が乗っかっているので、中の血管の赤色がピンク色に見えるんですよ。
ただ、乗っかっているのは樹脂。これを退かしますと、スプーン状の手用器具で取り除いてみると……