一言にアレルギーと言っても、食べ物であったり、薬であったり、金属あるいはレジン(樹脂)であったり様々です。
そのアレルギーとなる物質が体外に出て行ってしまうものであれば、一過性に終わりますが、
身体の中に残ってしまうものであれば、事態は深刻になりかねません。
歯科においては、誰もが直ぐに思い浮かぶのが金属アレルギーですが、
我々が治療している中で、それ以外にも、このようなケースではコレを使用するといいのだけれど…
〇〇アレルギーの様なので使用を断念せざるを得ない場合が時としてあります。
一例として、
根っこの治療にも使う事があります「水酸化カルシウム製材」というものがあります。
商品名として「ビタペックス」や「カルシペックス」というのが代表的ですが、
虫歯が深く、詰め物と歯髄腔との間に、温度的な刺激が直伝わらない様にする緩衝材的な目的と、以前にお話しました「第二象牙質」の形成を期待して用いる事があります。
このような場合、その上に詰め物をしてしまうので、この「水酸化カルシウム製材」は除去しない限り身体の中にずっと残っている事になります。
ちなみに、「ビタペックス」にはヨードが含まれている為、ヨード過敏症の方へは使えません。
この場合、「カルシペックス」を使用する事になりますが、こちらはバリウムが含まれているので、このアレルギーの方へは使えません。
各ステップ毎に色んなケースが出て来ますが、
術者側は口に出さずとも頭の中で色々考えながら、その薬や材料を選択しています。(しているはず。)
情報がないと、中に入れたものとその上に詰めた物のダブルのアレルギー源ともなりかねません。
問診票には、アレルギーの既往があった方は特に、必ずご記入ください。
またこちらでも、アレルギーに関与している材料を用いる場合は、必ずお伺いしますので、その際にはご協力ください。ご自身の為にも…。