答えは…
「エナメル質」です。
エナメル質は、食後に口の中が虫歯になりやすい環境下(酸性)に傾いた時、表面からはミネラルが溶けだしますが、それを唾液中のカルシウムにより表面の再石灰化という形で修復されます。
しかし、削れたり欠けてしまったり…無くなってしまうと、もうどうにもなりません。
だからこそ、咬耗や唾液中のカルシウム量にこだわります。そして、行き着く所は『咬みあわせ』です。
また、「歯ぎしり」などで磨り減ってしまった歯のエナメル質は、
徐々に厚みが無くなり、
次の層の「象牙質」が段々と透けて黄色く見えてきます。
完全にエナメル質が無くなり象牙質が露出してくると、
気をつけなければいけないのは…
食後30分以内の歯ブラシ。
象牙質の表面が、食事時の酸の影響でかなり軟らかくなっています。
この状態でブラッシングを行うと、
象牙質だけが減っていき、エナメル質だけが取り残されて壁の状態で存在するが為に
欠けたり、時として折れたりしてしまうのです。
要するに、これから先、「エナメル質の量(厚み)をどれだけ現状維持していくか…」
これにかかっています。
不幸にして、エナメル質の壁が残り象牙質が陥没する様な状態になってしまったら、早めに樹脂等を詰めて出来るだけ象牙質を露出させておかない事が、その歯にとっての寿命を延ばす事に繋がります。
では咬耗症の歯が…、
見ため的にもこんなに削れているのに、痛くも凍みたりも全くないのはどうして?
次回にアップします。