本日も矯正歯科からの依頼で便宜抜歯をしました。
審美…キレイになる代償とも言える便宜抜歯ですが、
いざ、抜歯となると…
『何故、抜かなければならないのか?』
その様なご質問を受けます。
矯正の担当の先生に色々と話を聞いておられると思いますが…
簡単に言うと、
1本1本の歯の横幅を全て足していって合計が12だったとします。
その歯が並んでいる土台となる顎の骨の左右の端から端までの長さが10だったとします。
一直線上に並べた時、歯の方が2長いですね。
これを解消するのに、多くは小臼歯と呼ばれる4番目か5番目の歯を左右1本ずつ抜歯し、
その隙間を歯の移動により埋めていくのです。
仮に抜かずに矯正を行った場合、
横から見て前歯がかなり出っ歯の状態になります。
正面から見れば一見、キレイな歯並びに見えますが、唇が閉じにくかったり、それにより口の中が乾燥し、色素沈着・歯石沈着・歯周病・虫歯へと繋がっていくのです。
歯が顎の骨に比べて大き過ぎたり、逆に顎の骨の方が小さかったり…ケースは様々ですが
目立たない小臼歯の抜歯をする事で後にキレイな歯並びになります。
誤解のない様に言っておきますが、
僕の方からすすんで抜歯をする事はありません。
あくまでも、矯正の先生の診断の下、依頼されての抜歯ですので誤解のない様に!
僕は僕で日常の診療の逆をしなければならず、心境としては複雑なのですから…